社会とつながるリアルな学びの実現に向けて

本ブログの趣旨は以下の2点である。(1)社会とつながるリアルな学びを実現する授業の構想と整理の場の確立(2)社会とのつながりの構築

目の前に現れる壁

(先々週の授業であるが、間に何をしていたかについては後日の記事で取り上げる。)

 子どもたちはアンケート結果の分析を行い、見出した課題の解決策を考えた。前回 、近江町市場振興組合の方に教室に来ていた段階から、考えたアイデアを聞いてもらおう!ということになっていたので、再度教室にお呼びし、自分たちのアイデアに対するフィードバックをもらおうということになった。同時に、「自分たちが考える前に、市場で働く人たちも子育て世代の地元客を呼び込むことはしているはずだし、それも聞かないと!」という発言もあったので、そのことについても聞くこととした。

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 この時間の振興組合の方からの話で、自分たちが考えたことはほぼすでにやっているという現実を目の当たりにすることとなった。さらに、いろんな組織を介しているため、一つの物事を進めることもいくつもの部署で検討されていくということもあり、自分たちがいくら提案しても現実化することはないという現実を知ることとなる。

 最初に登場していた段階で、「こんなことをやっている」ということを伝えてもらうことで、今回のような展開は避けられたかもしれないが、あえてこのような順序で授業を行った。(非常に迷ったが、そうせざるを得ない事情があった。)さらに、考えた4つのスタンプラリー、天井掲示、特売、アプリ作成のうち、アプリをのぞいて可能性は皆無であるというフィードバックをもらう。目の前にさらに大きな壁があらわれる時間であった。授業終末部では、暗い雰囲気が漂ったものの、ある子が「まだ、他に手はある!」という発言をした。名言システム(?)がクラスにはあるので、全員の承認を得て、名言化することとなった(名言化された場合、教室に掲示される)。

 最終的には、「他の方法を探す必要がある」、「アプリにはまだ可能性が残っている」ということを確認し、授業を終えた。こちらもどうしようかと思っていたが、明るい表情に戻りつつあったので、ほっと胸をなでおろした。ある種の、タフさがクラスに出てきているのかもしれない。以下は児童のふり返りである。

  • 何かをしてください、というのは無理だということが分かりました。これからは自分たちでできることを考えて実行することにしたいです。実際に行うことは時間の問題できなくても、話題になるようなことをすればきっと、お客さんは増えると思います。