社会とつながるリアルな学びの実現に向けて

本ブログの趣旨は以下の2点である。(1)社会とつながるリアルな学びを実現する授業の構想と整理の場の確立(2)文章力の向上

【2月28日】総合的な学習の時間最終授業

 新型コロナウイルスによる休校要請を受け、本当に残念ながら総合の授業を終わらざるを得なくなってしまった。休校の決定を伝えたところ、一番最初の反応が「成果報告会は!?」であった。関わって下さった多くの方をお招きし、マスコミ関係者にも来ていただく中で、社会に向けて自分たちの学びを発信していくことを考えて、自分たちで考えて行動していただけに本当に残念でならない。

 落胆の気持ちは分かるけど、限られた状況で何ができるか考えようと提案したところ、お世話になった方にお礼をしようということになった。手紙やメールということもあったが、時間もないので、「ムービーでいいやん」という発言をもとに動画メッセージを撮影することした。

 ある児童が「ここで終わっちゃったけど、(考えた体験については)滋彦社長が思い受け継ぐはずやって」と言っていた。発言の目線は置いておくとして、それに同意する周囲の反応を見ながら、なんとも表現できないものが胸に込み上げてきた。

 1年間の総合の振り返りも十分にできなかったので、簡潔に「自分にとって総合的な学習の時間とは〜」と表現させた。書かれているものを見ると、途中で終わってはいるものの、彼らなりにプライドをもって取り組んできたことがよく分かる。ただ、あまりにもかわいそうなので、何か策がないか考えたい。ひとまずは、クラウドファンディングという飛び道具があるので、それをなんとか有効に活用していければなと思っている。

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【2月第3週】成果発表会に向けての準備

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 成果発表会にむけて準備に取り掛かっている。クラスを5チームに分け、それぞれがすべきことを考え、行動している。発表をする【体験チーム(考えた体験について)】、【総合プロセスチーム(一年間の学びについて)】、【空き家チーム(空き家問題について)】、【町家チーム(金沢町家について)】は、学習計画をもとに、プレゼンの構成について考え、具体化していた。

 プロモーションチームは、まず、どのような人を呼ぶかを整理していた。専門家の方、関わってくれた方、In Kanazawa Houseの近隣の方などが上がっていた。高松附属の取り組みの話を以前したことを覚えていたのか、市長や県知事にも来ていただきたいと言っていたものの、今の状況を考えるとここはさすがに厳しいだろう。ひとまず、どのように行動するかをじっくり見ておくこととする。その後は、住宅政策課の方にお電話を入れ、チラシを作成していた。

 また、どのチームも、授業最初に45分でどこまでいけばOKかについて、ルーブリック(黒板参照)を自分たちで設定し、Aを目指して取り組んでいた。この流れも非常に板についてきたように思う。今後も楽しみである。

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【2月14日】クラウドファンディングサイトの文章を考える

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 クラウドファンディングの本格実施に向け、準備が進んでいる。サイトの文章の大半は滋彦社長が担当して下さっているのだが、一部を子どもが担当することになった。本時は、その文章を考えることとした。

 よく分からない人にお金をあげることがないのと一緒で、どんなプロジェクトか分からなければ、応援はされないということを確認した。何が必要かを問うと、納得する説明と心が動く説明がいると返ってきた。では、どうする?と、問うたところ、「本物を参考にしよう」ということになった。本来時間があれば、各自の端末で検索させるところであるが、あまりにも締め切りが近かったため、今回は抜粋したものを準備してそこからどんなことを書けばいいかをつかませることとした。子どもにとって馴染みの深い見開き水平ノートのプロジェクトを今回は取り上げた。

www.makuake.com

 「私には、夢があります。」や「〜してほしいのです。」といった部分から、【やりたい気持ち】、【強い思い】、【願い】が書かれている。ということを確認し、その後、熱さが見ている人に伝わる文章を書こうということになった。

 かなりタイトな時間の中で、それぞれが文章化に取り組んでいた。また、必要に応じてグループメンバーで集まっているチームもあり、フットワークの軽さを強く感じられた。以下は、文章化した例の一部分である。

  • 加賀繍とは、加賀糸でぬってある糸をきれいにかざる伝統工芸です。その加賀繍で背守りカードを作ろうとしています。背守りとは・・・(途中略)私には、加賀繍と町家のことをみんなに知ってもらうという夢があります。昔のことを世界中の方々に知ってもらい、町家のこと、加賀繍のことを気にかけてもらいたいです。今、世界中では、ブームなどで今の物にしか興味がなく、昔の物がなくなりかけているからです。このことを通して、昔の物も楽しんでほしいです。

【2月10日】今後の方向性の確認

 7日のテレビ会議の内容がもりだくさんであったため、一度整理することとした。2つの要素(①IN KANAZAWA HOUSEにて学習の成果報告会を行うこと、②専門家の方と一緒にクラウドファンディングに挑戦すること)についてそれぞれ詰めていくこととした。

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 第一に、IN KANAZAWA HOUSEにて学習の成果報告会を行うことについてである。「滋彦さんが言ったから、ではなくて、せっかくのこの機会でみんなは何を発表したいの?」と問うた。すると、体験のこと以外に、1)自分たちの総合のあしあと、2)空き家について、3)町家についてを発表したいということが意見が出てきた。途中、「そもそも誰呼ぶか、考えんなん」という意見もあったので、それは次の布石として取りあげた。その後、発表に向けてどんなことをしていくことが必要かについて確認した。プレゼンを何度も経験してきているので、学習計画は容易に立てることができた。

 第二に、専門家の方と一緒にクラウドファンディングに挑戦することについてである。前回の授業で土日に調べてきたいという振り返りが多々あったが、実際に調べた子の中で、A4用紙1枚にまとめてきた子がいた。簡潔にまとめられていたため、その全員分コピーしたうえで、その子に概要を説明させた。かなりイメージが具体化したようである。

 以下は、子どもの振り返りである。

  • 今日の授業で、どんなことをしていかなければいけないかが分かりました。あと、5週間しかないけど、自分ができることをしっかりしていきたいです。まずは、締め切りの近いクラウドファンディングの文章を考えたいです。
  • この発表の機会のことはすごく大きなチャンスだと思います。自分たちがしてきたことを発表して、空き家のことをもっと広くしってほしいです。

 

 

【2月7日】テレビ会議

 今後のスケジュールをつかむため、滋彦社長とテレビ会議を行った。滋彦社長から、子どもたちに、1)IN KANAZAWA HOUSEにて学習の成果報告会を行うこと、2)専門家の方と一緒にクラウドファンディングに挑戦することに関する打診があった。まず、発表については、「ぜひやりたい!」という反応があった。「空き家のことも発表できる!」とか「町家のことも知ってもらえるやん!」というつぶやきから、体験以外についても発信していきたいという子が現時点でもいるということが分かった。いつか空き家に戻してあげないといけないと考えていたため、この点については非常によかったと思う。また、クラウドファンディングについては、「壮大なこと」ということは伝わったようだが、当然のことながら、具体的なイメージが持てていないようである。いずれにせよ、3月の実践終了に向け、子どもの意欲をこれまで以上に高めることができた時間だったと思う。

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 以下は、子どもの振り返りである。

  • 次の授業では、一度今日のことを整理したいです。また、クラウドファンディングについて、今はまだ詳しく知らないから、そのことをもっと詳しく知りたいです。
  • 滋彦社長のおかげで自分たちの取り組みを伝えることができて、もともとこの取り組みを伝えるということが私たちの目標だったので、よかったなと思いました。しかし、クラウドファンディングについては詳しく分かりません。だから、今週末に調べてこようと思います。残り1ヶ月と少しの間、ONE TEAMで頑張っていこうと思います。 

 24人中、8人の振り返りに「土日にクラウドファンディングについて調べたい」という記述があった。かなり大きな印象が残ったようである。次時は、本時のことを一度整理するとともに、彼らが調べてきたことをもとにしながらクラウドファンディングについてもどんなものなのかを確認することとする。同時に、何を発表するのか、誰を呼ぶのかということについても取り上げたい。

【1月21日・28日】体験の具体化

 専門家の方をお招きし、それぞれの体験の具体について考えた。ゴール意識を持たせるためことが重要であるため、「変わってもいいから、体験の具体を今日の時間の中でもってほしい。」ということを滋彦社長に伝えてもらった。その後、それぞれのチームの現時点で課題を設定しながら、専門家の方と必要に応じた体験などを交えながら、授業を展開していった。

 

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 21日には、それぞれの体験が具体化したものの、かなり多くの情報量であったので、子どもたちから「整理する時間がほしい」という声があがった。そこで、28日に現時点で明らかになったことを整理することとした。以下が、専門家の方との話し合いの中で確定したものである。

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  1. 和菓子チーム

     上生菓子を作る。そのデザインは「起き上がりこぼし」とすることとなった。顔は白あん、体は赤色に着色した白あんを使う。体験時間は1時間〜1時間半を想定し、価格は1500円程度。

  2. 唐紙チーム

     うちわ、メモ帳・ノート、手提げバックからどれかを選択して作る。型さえあればいいので、参加者に選んでもらえるようにするとのこと。柄は金沢らしいものにし、体験時間は1時間〜1時間半を想定している。

  3. シルクスクリーンチーム

     巾着かストラップを作る。金沢らしいデザイン(かに、ひゃくまんさん、金沢駅、ことじとうろう)を取り入れることとなった。体験時間は45分を想定している。

  4. 染物チーム

     金沢から古く行われている梅染でハンカチかティッシュケースを作る。梅染で必要となってくる梅の枝の確保は、滋彦社長が担当してくれることとなった。体験時間は1時間半〜2時間を想定しており、デザインは参加者に考えてもらうこととなった。

  5. 伝統作品づくりチーム

      金沢背守りカードを作る。当初子どもたちが考えた「これまで加賀繍は縫い付けるものだったけど、貼ることができればこれまでと違ったものができる」という考えに戻ることになった。柄も単に選ぶのではなく、背守りの由来も考慮し、意味のあるものにした。現時点では、うさぎ、雪つり、国旗、だるま、麻の葉模様を考えている。

 また、以下は伝統作品づくりチームの子の振り返りである。

  • 今日の授業では、1月21日で明らかになったことをグループで確認し、整理しました。また、〇〇さんに電話して新たに値段や名前が決まりました。次の授業では、材料などさらにはっきりさせていきたいです。

 多くの児童が、次の時間にさらなる詳細を考えていこうとしている。時間的余裕があれば、じっくり考えさせてあげたいところだが、3月で本実践を終了させなければならないということを考慮すると、体験の具体とは異なる局面に向かわなければならない。だが、いきなり、子どもたちに「あとは専門家の方に考えてもらおう」と呼びかけることはしたくない。そこで、今後のスケジューリングを一度滋彦社長から子どもたちに提示してもらい、そこから逆算的に何をしていくべきかを考えさせる場を確保していきたい。

【1月21日構想】専門家の方をお招きした授業展開

どうも更新がおくれがちになってしまってしまう。

専門家のみなさんを教室にお招きし、それぞれの体験の具体について考えていく。

(すでに実践は終了しているが、その際の授業構想について述べる。)

加賀繡チーム

冬休みの期間に専門家高田さんが児童のアイデアに基づき、どんな作品を作るかということを考えてくださった。第2回プレゼンでは児童のアイデアから削除されていたものの、加賀繍をシールで貼るというアイデアをやはり取り入れたいということで、背守りを作ることを現時点では考えている。背守りを作ってはどうかということについては、児童にメールが送られており、すでに児童もそのことは了承済みである。本時では、背守りのサンプルを見て、どんなデザインにするのかということを考えていく展開となる。

染物チーム

冬休みに梅染が何かということを自主的に調べてきている児童がいたものの、この情報の共有はなされていない。深村さんが、シルクスクリーンチームと話している際に、この児童から梅染がどのようなものなのかということを伝えることとなる。その後、深村さんとともにデザインについて考えていく。なお、梅染の梅は滋彦社長がすでに確保してくださっている。本時では、深村さんが梅染の一部を体験させたいということでそのプロセスを体験することとなる。

金沢唐紙チーム

冬休み中に5人の児童は具体的な柄について考えてきている。本時ではその柄の構想をもとに永嶋さんと実際に作るものの柄について考えていく。また、このグループは第二回プレゼンの際で、すでに作成するものが確定したこともあり、順調に進んでいくことが想定される。そこで、早く終わった際には、クラウドファンディングに挑戦していくことを滋彦社長から伝達してもらい、そのために何が必要かを考えさせ、次のステップへと進ませる。

シルクスクリーンチーム

冬休みに一人の児童が、深村さんの工芸教室に参加しており、シルクスクリーンを活用したぬいぐるみの存在を知った。独自性が高いこともあり、このぬいぐるみを作っていくことが滋彦社長との話し合いで決まっているものの、児童はまだこのことにふれていない。このグループでは、深村さんとともに、ぬいぐるみのデザインについて考えていくこととなる。なお、深村さんの希望により、焼き付けという一部の工程を体験させることとなっている。

和菓子チーム

前回のプレゼンでオリジナル性が弱いという指摘があった。それゆえ、デザインの部分にもう一度立ち返り、検討する必要がある。本時では、和菓子にどんなデザインを施すかということについて、検討していくこととなる。