社会とつながるリアルな学びの実現に向けて

本ブログの趣旨は以下の2点である。(1)社会とつながるリアルな学びを実現する授業の構想と整理の場の確立(2)社会とのつながりの構築

プレゼンチーム発表①

 プレゼンチームに所属するメンバーが独自に調べてきた内容をそれぞれ発表する。13名がプレゼンチームに所属しているため、約3コマ必要である。現時点では、2コマが終了し、9名が発表を終えた。教室後方部のプロジェクターで発表し、それぞれの発表内容を板書に位置付けておいた。

 また、単なる発表で終止しないために、なんのために仲間の発表を聞くのかを確認した。「総合では、分かったことから新たなハテナが生まれてくる」という反応を受け、仲間の発表から自分の中で「へえー」と「はてな」をはっきりさせるということを聞く目的とした。なお、発表終了後には、内容に関するフィードバックの時間を確保した。このことの重要性については、学習指導要領にも明記されている。

報告の場として,学年や学校全体でどのように学んできたか,それに よって何が分かったのかを共有する場面が想定される。参加者全員の前で行うプ レゼンテーションや目の前の相手に個別に行うポスターセッションなど,多様な 形式を目的に応じて設定することが考えられる。その際,報告することを探究的 な学習の過程に適切に位置付けることが大切である。  そこでは,発表の工夫をさせると同時に,聞いている児童にも主体的に関わら せることが重要である。例えば,発表者となる児童が要点を絞って伝えるための 図や表の活用,視聴覚機器やプレゼンテーションソフトウェアなどをツールとし て利用することなどが考えられる。聞いている児童には発表内容を深め,問題点 50 第4章 指導計画の 作成と内容 の取扱い に気付かせる「よい質問」をしたり,発表者の学習成果を改善させるアドバイス をしたりすることを目標とさせるなどの工夫が考えられる。その上で,発表後の 時間を十分確保して,交流したり,それぞれに自己評価したりして,新たな追究 に向かわせるなども考えられる。このようにして,言語を利用した協働的な学習 によって,グループごとに異なる学習内容を共有したり,相互に関係付けたりす ることが実現する。

(学習指導要領解説編p49-50)

 

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 パズルのピースがつながるように、少しずつ”近江町市場”というざっくりしたものが子どもたちにとって見えてきているように思う。子どもの反応やふり返りからそのことが分かる。特に、社会科における「店ではたらく人々」でも横断的に行ってきていることもあり、関連性が見えて来た部分がある。ただ、現時点では今後の展開に進むべき段階にまでは至っていない。全員の発表が終わり次第、共通理解をしっかりしたうえで、子どもたちとビジョンを共有していきたい。

 以下は、児童のふり返りの一部である。

  • 近江町市場に平均12000人の来場者数が来ているのが、地元の人だけではなく、観光客や飲食関係者も来ているとなると、その数字もありえるなと思いました。
  • ○○さんのシェフや料理店の人も買い物に来ているという発表におどろきました。きっと、すごくいい食材があるから来るんだろうなと思います。
  • 前回と今回の発表を聞いて、近江町市場の歴史やそれに関係する疑問が出てきました。特に印象的だったのは、近江町市場には唯一、お米屋さんがないということです。また、滋賀県の人(近江)がどうしてわざわざ作ったのかということも気になりました。このことを調べたいと思います。