社会とつながるリアルな学びの実現に向けて

本ブログの趣旨は以下の2点である。(1)社会とつながるリアルな学びを実現する授業の構想と整理の場の確立(2)社会とのつながりの構築

古川社長の心をつかむ動画にするために

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 話し言葉と書き言葉では、思いの伝わり方に大きな差があるということをこれまでの学習の中で見出していたので、当初より子どもたちは動画でメッセージを伝えたいと言っていた。前回の授業では手紙を完成させたこともあり、今回はその動画の内容を考えた。長い動画だと見てくれないだろうし、短い動画の中で心をつかむにはどんな内容の動画にすればよいかについて意見を出し合った。

 前回の手紙の内容の検討する場面での反省(最初からカテゴライズすべきだったこと)を踏まえ、今回は項目をあげ、その後、具体な文章を考えるすることとした。結果、動画には【自己紹介】、【自分たちの思い】、【お願い】、【今までやってきたこと】、【社長への呼びかけ】、【あいさつ】、【お礼】、【手紙への促し】に入れるべきだという結論に至った。そして、それぞれの項目を具体的な文章にすることと、構成順を考えることとした。構成順を考える場面では分かれると思っていたので、この点もまた前回の反省を踏まえ、ベストのものを選ぶのではなく問題のあると考えたものを削っていくという方法をとった。そうすると、以前よりスムーズに決まった。この点の決め方は他でも転用できるであろう。

 内容を考える際に、ある子が「きっと動画を最初に見るから、その動画でいきなりSwitchとソフトの本数を言ったらひいてしまうから、あとは手紙で見てくださいにした方がいい」と発言した。これが非常に面白かった。まさにその通りであるし、そこは同じような考えをもっていただけに、普段なかなか意見を述べることはないが、自分の意見を子どもたちに伝えた。

 その後、8つの項目を言いたい人を募った。非常に多数であり、時間もなかったため、立候補した者の中から文句なしのくじで決めた。リハなしで一発撮影で、1時間のコマにおさめることができた。だが、くじで受かった子どもから、休み時間にもうちょっと練習してからもう1回撮影したいというリクエストがあったので再度撮影することとした。2回目は1回目とは全く異なるクオリティだったので、ここはもう1回チャンスを与えてよかったように思う。

 2学期の総合はこれで終わりである。後日、この学習のプロセスを振り返らせたが、子どもたち自身非常に前向きに捉えていたことが分かる。どんな結果が出るかはこちらも分からないが、その結果からまた考えていきたい。思わぬ結果にならないこともあるだろうが、きっと彼らであれば出た結果から新たな展開を見出していけように思う。

  • 今までの授業の振り返りでは(※)、5回の解答中、1回しか「フランスパラリンピックの競泳選手たちと一緒にマリオ&ソニック東京2020で遊ぶことができると思いますか」の質問で大変そう思うと答えることができませんでした。まだ古川社長からOKが来てないし、選手たちの元へうまく届くまで少し心配が残りるからです。 でも、校長先生に許可をもらったり、どうやって古川社長に貸して欲しいと言うことを伝えるのかを考えたり、何度も壁がありましたが、最初の「交流したい」と言う思いが元で壁を乗り越えられたんだと思います。3学期も、頑張って交流したいです!(※毎時間の終了後、同じ質問項目で振り返りをさせている)

  • 最初アイデアがでた時はできないんじゃないかと思ったけど、今はそう思いません。みんなと一緒に協力をして、あきらめないでやったおかげだと思います。任天堂の古川俊太郎社長にも手紙や、動画を作れたのも、自分やみんなの意見のおかげだと思っています。だからこれからも、挑戦することに可能性があったらあきらめないようにしたいです。