社会とつながるリアルな学びの実現に向けて

本ブログの趣旨は以下の2点である。(1)社会とつながるリアルな学びを実現する授業の構想と整理の場の確立(2)社会とのつながりの構築

理由の検証

 どっぷり学習で浸かっていることもあり、本学級の子どもたちは近江町市場が大好きである。「なんで行かんのかが分からん!」という発言があったように、素朴に観光客数の方が多いということについて強く疑問に思っているようだ。

 そこで、地元客近江町市場にあまり地元客が行かない理由を洗い出すこととなった。先週の授業の最後に、どうやって調べるかを話し合ったところ、「このまえ、社会の授業の時に取ったアンケートがあるやん!」という発言が出た。社会における販売の授業の最後には、「やはり、近江町市場ではたらく人々は多くのお客さんに来てもらうためにたくさんの工夫をしていた」とまとめた際に、「でも、うちのクラスでは全く行っていない!」という発言から、単元導入時のアンケートに立ち返り、「行かない理由を調査してみよう!」ということになっていた。

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 質問項目は、「どうして近江町市場に買い物に行かない理由は何か」である。子どもがおうちの人が行かない理由を考え、自由記述形式ではなく、選択式(複数回答可)のもとGoogleフォームでアンケートを行った。このアンケート結果を授業で確認した。

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 結果、「遠い」、「そもそもあまり知らない」が上位を占めていた。授業参観であったこともあり、参観していた保護者の方にここにはない思いを語ってもらった。また、授業最後には、以前の日記の中で、「アンケートだけ信じたらだめだと思います」と書いていた子を指名し、その理由を全体で共有した。その理由は、(1)おうちの人の数だけだから少ない、(2)自分たちが考えたもの以外の理由もあるかもしれないというものであった。

 翌日、隙間時間を使ってどうするかを話し合ったところ、自由記述のアンケートを取ることとなった。学校長に許可を取り、学年保護者にアンケートを取りに行くようなアイデアが出るなと思っていたが、これはその通りだった。ただ、そのあとで、「数がほしいんだったら、おうちの人に言って友達に広げてもらったら早いと思う。」という意見が出た。子どもだけでなく、自分自身も、乗ってみるかと思い、その案でアンケートを取ることとした。アンケート作成チームをつくり、細々としたことを休み時間に終わらせた。コケることも大切なので、「そこまで集まらなかったら、また次の方法を考えようね」と伝えていたが、結果的に2日で72件も集まった。次回はこのデータの分析を行う。(なお、子どもの保護者より外に出るということを考え、振興組合理事長の許諾は得ている。)

 子どもたちが真剣になって、「自分たちなりに何かできることはないか」という思いのもと取り組んでいるので、こちらもできる最大限のことはやっていきたい。