社会とつながるリアルな学びの実現に向けて

本ブログの趣旨は以下の2点である。(1)社会とつながるリアルな学びを実現する授業の構想と整理の場の確立(2)社会とのつながりの構築

【一次第2時】空き家見学の情報整理

<授業構想> 

ねらい:見学した際に気になったことを整理し、空き家がもつ危険性に目をむけることができる。

 たくさんの気付きを観点別に整理することが必要である。子どもの疑問の大半は、どうして放置しているのか?どうして危ないのか?であるがゆえに、まずは設置されていた看板を通し、危険であるという点に焦点を絞っていく。そのための時間としたい。なお、今後の布石とするためにも、当事者意識をほんの少しでも持たせるために、自分の家の横にあったらどんなことを考えるかについて考えさせたい。以上を踏まえ、以下の流れで授業を展開していく。

1.見学での気付きを共有する

2.自分の家の横にあったらという仮定に基づき、近所の人の気持ちを考える

3.きけんという看板に視点をあてる

4.次時の見通しをもつ

5.学習をふり返る

  • 領域1:教師の期待するふり返り以上の事柄が記述されている
  • 領域2:空き家に関する気付きが記述され、今後の見通しが記述されている
  • 領域3:空き家に関する気付きが記述されている。
  • 領域4:空き家に関する気付きが記述されていない。

<授業省察> 

f:id:koufuku54:20190523184527j:plain

※板書に位置付けた写真は修正済


 強い興味関心が空き家に向いている。これまでに感じたことのない授業展開となった。4領域に分類したことによって、一人一人のことがよく見えた。この手法の手応えを感じた。

  • 領域1・・・1人
    <仮定>
    「もし、数年間、この建物がそのままだったらどうなってしまうのだろうと思った」
  • 領域2・・・3人
    <展望>
    「もう一度見にいくことで細かい部分までわかるので、見に行きたい」
    「どうして危険であるかをみんなと学んで明らかにしたい」
  • 領域3・・・20人
    ※多くの児童が記述していたを記載
    「どうしてきけんなのかやっぱり自分にはわからない(5人)」
    「あぶない理由が少し見えてきた(3人)」
    「あぶないのでこれはこわした方がいいと思う(3人)」
  • 領域4・・・1人

○今後に向けて
 危険というところに目がむいている。終末部で少し取り上げ、児童の意識にもある「どうして危険なのか」ということを考えていく。なお、その際には、「数年後どうなるのか」という児童の視点をどこかに位置づけていく。そうすることによって、ますます放置はよくないという次の展開につながっていくと考えたためだ。
展開をつなぐ時間の確保
 以前の記事でも取り上げたが、やはり児童の意識をつなぎとめ、持続させるための場や時間が必要である。朝の会ということを考えていたが、現時点では総合情報ボードのようなものを設置し、疑問を書くなどのことを検討していきたい。次週あたりからそれを位置づけること。
○自身の授業スタンス
 今回は、非常によく授業が「見えた」。4領域に分類し、児童把握ができていたからであろう。この感覚を再度捉え直すためにも、撮影したものを見ながら、授業を追体験することが自身の授業力量形成に必要であると考える。次回の総合の授業で撮影すること。
 また、領域4に分類された児童については、今後、机間指導の際に一番最初に行き、一つ一つ丁寧に学んだことを確認する支援を行っていきたい。